株主の権利は目的に応じて①自益権、②共益権の2つに分類されることがあります。
「自益権」とは株主個人の利益にかかわるもので、利益配当請求権や残余財産請求権のほか、新株引受権なども含まれます。
「共益権」とは会社の経営に参加することを目的とし、権利行使の結果が株主全体の利害にかかわるものをいいます。
具体的には、議決権のほか、株主総会議決取消請求権、新株発行差止請求権、代表訴訟提起権、取締役・監査役の解任請求権などがあります。
企業が一度発行した株式を、余裕資金で買戻すのが自社株買いです。自社株買いは株式の消却やストックオプションの目的に限って認められていましたが、商法改正により、2001年秋からは目的を定めずに自社株を取得・保有することが認められました。
株式の消却の場合、発行済み株式数が滅少した分、1株当りの利益が増え、株価上昇の要因となります。
米国では財務体質の優良な企業が、株主の利益を重視して自社株買いを行い株式の消却を行っているケースが多くみられます。
国内ではトヨタ自動車などが活発に行っています。
増資・株式分割・自社株買いは、積極的経営を行っていたり、勢いのある企業が実施することが多く、投資家も好感を持ち株価が上昇することが多いです。