協議離婚をうまく進めると言っても、もともと合わないところや相容れない部分があるから離婚調停を思い立っているわけで、仲良く円滑に進めましょう、と思ってもそういかないかもしれません。
ただ、離婚すること自体に合意をした夫婦であれば、多少不満は残っても「最後の共同作業」として、慎重な中にも、きっぱり、すっきりと進めてください。
基本的に、自分とは違うということを頭に入れて、相手もこう考えるだろうという一種の甘えは禁物です。
離婚調停の合意以外はまったく別の考え方だ(払ってほしい・払いたくない、など)ぐらいに覚悟しておきましょう。
そのためにも、自分と相手の性格や背景をよく理解しておくことが大切です。こういうときになにを言うか、どういう考え方をするか、それによってどういう結果を出すのか。
それらを考えもしないまま「とにかくイヤ」という気持ちだけで離婚調停を進めてもうまくいきません。
生まれてからその時点までの人生を見直すこと、今の人的環境を見直すこと、仕事など人生を過ごす上で欠くことができないものを見直すこと。自分がどういう背景を抱え、どういうアイデンティティを持って生きているのか、そして、この先のことをどう考えているのかも考えてみましょう。
それまで思ってもいないことを見いだして、離婚調停を思いとどまる人もいるかもしれません。それはそれできっと正しい選択になるでしょう。
そんな展開もあり得るほどの作業ですから、離婚調停を進める上でも、その人の背景が重要になることは間違いありません。